全ての栄養素は食物から摂取することが理想ですが、現代の食生活では中々そうもいきませんよね。
そこで、様々な栄養素のサプリメントが多くありますが、中でもビタミンC サプリメントは定番の商品になっています。
ビタミンC は体内で作ることができないビタミンだし、ビタミンCが体内で不足すると様々な病気にもなってしまいます。
とても大切なビタミンということですね。
そんな大切な栄養素ですが、サプリメントには天然のモノと合成のモノがあることを、気にしないで飲まれている人も多いことでしょう。
そこで、ビタミンC の天然モノと合成モノは何が違うのか?また、選び方や飲み方などもまとめてみました。
ビタミンCの働き
ビタミンCが体内で働いてくれる効果はとても多く、その活躍ぶりには脱帽するほどです(笑)。
ビタミンCの作用は・・
●コラーゲンの生成に必要で、皮膚や粘膜を強くしたり、体内細胞の老化を防ぐので、目に見える肌や体内の様々な器官の若さや健康を保つ重要な役割があります。
●抗ヒスタミン作用で、アトピーや花粉症などのアレルギーの改善効果があります。
●精神状態をおだやかに保つ効果や、体内ストレスに耐えられるようにする作用があります。
●気温の変化やウイルスなどに対応できる強い体質を作れるようになり、風邪やインフルエンザなどのウイルス性疾患や感染症全般の予防や治療に効果を発揮します。
●アルコールの分解を促進したり、骨を丈夫にしたり、頭痛や肩こり・疲労などの改善のも効果があります。
●様々なミネラルの吸収を促進させます。
●発がん物質を除去するなど、がん予防に効果があります。
●インシュリンの作用効果を上げたり、コレステロール値の改善効果があります。
●白内障の予防効果や緑内障の眼圧を下げる効果もあります。
●血管を強くする作用や、血圧を正常にしたり、血管や細胞の中に中性脂肪が溜まることを防ぐように作用します。
●体内から有害物質を排出するように作用するので利尿効果もあります。
とまあ、少し調べただけでも非常に大切なビタミンであることがわかります。
ビタミンCがひどく不足すると壊血病になるというのは昔の航海船員の話が有名ですが、要するにビタミンC を摂らないと人は生きていくことができません。
それなのに、体内で作ることができないなんて、神様も意地悪ですね。
天然ビタミンCとは
天然のビタミンCとは、その名の通り天然由来の成分で野菜や果物に含まれているモノになります。
通常食事で摂る天然のビタミンCは、ビタミンC以外の他の有効成分も入っているので、体内に入った時の働きも良いという利点があります。
ならば、野菜や果物をしっかり食べていればビタミンCは摂取できていると思いたいところですが・・
品種改良された種や土壌のミネラルバランスの悪さなど農薬に頼った栽培法などの影響で、野菜や果物にはビタミンCの量は少なく、下手をすると有効成分がほんのわずかという残念なケースもあります。
オーガニックや無農薬で作られた野菜や果物には、有効成分が高いということもわかっているので、なるべくそのような商品を選んで食べることがいいのですが、価格もその分高くなります。
そこで、天然のビタミンCを使ったサプリメントがあり、天然と掲載されているモノは食物由来のビタミンC になります。
合成ビタミンCとは
合成のビタミンCは人工的に作られたものになります。
価格にも大きな差があり、1キロ数百円程度のものから数十万円するものまでピンキリです。
この価格の違いは、ビタミンCを作る工程で純度の高いモノから、ビタミンC以外の不純物質が混ざっている程度の低いモノと、バラツキがあるので金額も大きく変わってきます。
純度が高いモノほど医薬品や高性能なビタミンCのサプリメントで使用され価格もそれなりに高価になり、純度の低いモノは安いサプリメントや、食品添加物などとして使用されます。
天然ビタミンCと合成ビタミンCはどっちがいい?
天然であれ合成であれビタミンC の化学構造上は「Lーアスコルビン酸」で同じ成分になるので、体内に入ると働きも同じです。
だから、どちらでも問題ないと言われています。
ただ、同量のビタミンCを摂取するのであれば合成よりも天然の方が働きは良いです。
それは天然の食物にはビタミンC以外の栄養素も入っているので、効率的に摂取でき体への吸収もスムーズになるからです。
ただ、先程もお伝えしましたが、現代の農業では大量の野菜を食べていてもビタミンC不足に陥っている可能性は高いです。
要するに、栄養価を無視した大量生産が中心なので、見た目が良くて大きくておいしそうに見えるだけで中身は?ということです。
最近では、
という方針を農林水産省が発表しました。
諸外国ではすでに食の安全や栄養価などを大切にした農業が進んでいるのですが、日本ではこれから取り組むよ!と出遅れています。
それに、ここでも「病気や害虫に強い品種の開発の強化なども盛り込む」などと、少し的が違うような感じがすることも盛り込まれていました・・。
品種開発で栄養価の高い農作物を作っていただけるならいいのですが、遺伝子組み換え商品が多くなる?と思ってしまいます・・。
どうなんでしょう・・。
まあ、このようなことからも、現在では天然の野菜や果物からだけでのビタミンC摂取では十分な量ではないことがわかると思います。
天然のビタミンCの方が良いに決まっているのですが、食物からだけの摂取では事足りていないということなので、食物とサプリメントの両方から摂取するのが望ましいですね。
ビタミンCの選び方
合成ビタミンCの90%以上は中国産で、遺伝子組み換えのトウモロコシから合成されています。
中国産が良いか悪いかは別として、遺伝子組み換えのトウモロコシの使用は大量生産で安く作れるという利点がありますが、その反面「良いビタミン」とはいいがたいでしょう。
そこでビタミンCを良質なサプリメントで選ぶ場合は、表記を確認することをおすすめします。
「天然」や「天然由来」と表記されているか「非遺伝子組み換え」や「Non-GMO」又は「GMO Free」(遺伝子組み換え作物ではない)がおすすめです。
海外製品で「Non-GMO」の表記がない場合は、オーガニックや有機とあっても遺伝子組み換えのトウモロコシが使われている可能性があります。
ビタミンCは「天然」の表記がない限り、合成ビタミンCで作られ、「Non-GMO」の表記がない場合は、ほとんどが遺伝子組み換えトウモロコシが使われています。
また、紛らわしいモノで「ローズヒップ配合」などがありますが、遺伝子組み換えトウモロコシの合成ビタミンにローズヒップを配合しているだけの場合もあります。
基本的に、身体に良いサプリメントの場合は「天然」や「Non-GMO」の表記があり、価格も相場よりは高価になります。
また現在の日本ではビタミンCの製造はしていなく、お手頃な価格で販売されているモノは全て中国から輸入されています。
イギリス産やスコットランド産で製造されているビタミンC は遺伝子組み換えではないモノが多いので、できればそういうものを選びたいですね。
どうしてもサプリメントで選びにくい場合は、カムカムやアムラなどのスーパーフードがおすすめです。
ビタミンCの飲み方
ビタミンCは水溶性のビタミンなので、体内に溜めておくことはできません。
だから、小分けにして摂取するのがおすすめです。
できれば食事の時や朝昼晩など、時間を決めて摂取するということを心掛けましょう。
またビタミンCの摂取量も、健康体な人と不健康な人では必要量が全く違ってきます。
ビタミンCの摂取量は1日2000㎎以上がもはや常識!あなたは足りてる?
まとめ
ビタミンC は、天然でも合成でも科学構造上は変わりないので体内での作用も大きな差はありません。
ただ、合成のビタミンC では、遺伝子組み換えのトウモロコシを使った大量生産の安いモノより、なるべく高品質なモノを選ぶ方が良いでしょう。
体内でビタミンCが大量に必要な時は・・
・タバコやアルコールなどの有害物質が体内に入ってきた時
(タバコ1本吸うと25~100㎎のビタミンCが失われる)
・ストレスを感じた時
・運動をした時
このような時は多めにビタミンCを摂取するのがおすすめです。
最後までお読みいただきありがとうございました。