はじめに、先天性疾患の心臓病を持って生まれてきた我が子は、生後2か月から心臓や気管の手術、様々な処置をして頂き、多くの病院と医師・看護師のおかげで成人となり生き永らえています。
だから、病院や関わってくださった医師・看護師の方々には感謝しかありません。
でも、全ての医師は人間であって、神ではありません。
医師の言うことを聞けば病気が治るとか、医師の言う通りにすれば健康になれるとか、そんなことはないと私は思うのです。
初めての経験と洗脳
ちょっと病院に行くかな。
叔父は、背中が痛いからと軽い気持ちで病院に行ったのですが、それから3週間後、骨皮筋衛門のような瘦せこけた姿で、自力で歩くことも困難な状態で病院から自宅に戻ってきました。
なぜ?どうしてたった3週間でこんなに変わり果てたの?
3週間前までは、仕事にも行って日常生活にも問題はなかったよね?
なんでこんな姿に・・と、25年以上も前のことなのに、今でもその光景が目に浮かびます。
退院して自宅に向かう道中「アイスクリームが食べたい」と、今まで言ったことがないことを言い出し、美味しそうに食べる姿を見たのはこれが最後になります。それから2か月後には帰らぬ人となりました。
病院で初受診した時には肝臓がんで、余命は3か月と宣告。家族は病院に頼るしかなく、あまりにも突然の宣告で、なすすべがありませんでした。病院で受診後、即入院で薬を投与され、それから見る見るうちに叔父は小さくなり、棺に入る時には誰だかわからないほどの姿になっていました。
だから、当初の私は「癌は怖いもの」と洗脳されていきました。
癌は呆気なく命を亡くしてしまう怖い病気と。
癌が完治するのは奇跡なのか?
その後、もう一人の義理叔父が胃がんで他界。
それから約3年後に母が胃がんで他界、またそれから6年後には父も胃がんで他界。
それから1年後に義理姉が子宮頸がんで他界。
たった数年間で5人の癌闘病を見ていき、医療を受ければ受けるほど弱々しく、小さくなっていく姿を見続けていくうちに、病院に任せることしかできないのか?
他にも方法がないのか?と様々な療法を探して「良い」と言われるものは全て勧めていました。
ですが、家族も本人も、余命を宣告されると岸壁から蹴落とされる心境となり「癌になると絶対助からない」という負の連鎖に陥ります。
家族は全員「病院と医者と薬」を頼ることしか考えられない状態となっていました。
これも、一種の洗脳と言われるものでしょう。
日々、癌の早期発見とか、癌には手術か抗がん剤・放射線治療しかないとか、病院で医者に診てもらわないと助からないという情報が入ってくるので、すがるモノが医者しかなかったのです。
癌はそんなに怖い病気ではない?
大切な人があっという間に5人も亡くなり、あなたは癌家系だから、定期的な検診は受けなさいよと周りにも口酸っぱく言われました。
そもそも私は、癌家系なんて信じていなく、むしろ父方の祖父は95歳・祖母は93歳まで大病をすることなく老衰で他界しています。
先祖から何代も何人も続く「胃がん」ならともかく、自分の父(享年64歳)母(享年54歳)が胃がん・叔父(享年58歳)が肝臓がんなだけで、義理の叔父(63歳)・義理姉(享年38歳)は血も繋がっていません。
また、叔母に至っては現在80歳を過ぎていますがピンピンしています。
色々な情報を勉強していくと、癌が遺伝するのはナンセンスな考えだとわかります。
なぜなら、全ての人体で癌は発生し消滅しているからです。
誰の体の中にも日々癌細胞が現れ、免疫という自身の防衛機能が癌細胞を退治してくれています。
たまたま、免疫システムの目が届かない場所で癌が大きくなってしまった状態が〇〇癌となるだけで、免疫力がしっかり働いてチェックしてくれていれば、癌なんて問題になることもありません。
癌が怖いのではなく、自分の免疫力がしっかりしていないことの方が怖いのです。
自分を信じる強さ
乳癌になったけど、手術も治療もしないという決断をした友人の母は、癌の発見から23年生きました。発見されたのが50歳前後でしたので、年齢的にも若い時期の癌でした。
癌と生きていくと決めてから、病院へは定期検査程度の付き合いで薬もほとんど飲まなかったようです。医師を頼るのではなく自分の力を信じていたので、何も変わらない日常生活を20年以上送り他界されました。
また、知人の父は60代で癌の診断を受けた後、山に入り毎日様々な野草を採ってきては煎じて飲んでいたそうです。次の検査日には癌がなくなっていたので、医師が驚くのも無理はないでしょう。
大切な人の悲しみ
この記事を書いている今現在、病院で息絶えようとしている大切な人がもう一人います。
意識もなく延命措置を行っている状態です。
乳癌が見つかったのは4年前。
切除すれば大丈夫な程度と説明され手術を決行。
術後の説明で、リンパ節に転移が見られたので抗がん剤治療をやりましょうと医師に勧められ、そのまま抗がん剤治療を開始。
骨に転移したから放射線治療の開始。
その後、どこかにあるまだ見えていない癌を押さえるために抗がん剤治療を開始。
脳に転移したから放射線治療を開始。
日々の生活で痛みを無くすためにモルヒネを2時間おきに服用。
今は、病室で1人きり、生死をさまよっている状態です。
何度も、抗がん剤や放射線だけが治療ではないと伝えました。
でも、癌になった本人が、主治医と薬だけしか信じない状態では、無理な話です。
なるべくしてなった状態が、今なのです。
一般的が一番怖い
今は、こうしないと悪くなりますよ。
今は、この方法が一番の方法です。
私も、最善を尽くすので一緒に頑張りましょう。
医師は、仕事をしているだけで神様ではありません。
先生が言うのだからそうする。
先生の言うことを聞けば大丈夫。
みんなが、癌と言われたら手術をして抗がん剤や放射線治療をする。
みんなが、している。
みんなが、そう言っている。
みんなと同じことをして、それで治るなら良いでしょう。
医師に「この抗がん剤治療で治った人は何人いますか?」と質問すると、
「100人中1人ぐらい・・」と、渋い顔をされました。
私達は、もっと現実と建前を知ることが必要です。
余命宣告
例えば、プラセボ効果ということがあります。
薬ではないけどこの薬は効くと言って服用すると、症状が和らぐという効果です。
また、癌ではない人に「あなたは癌で余命数か月です」と伝えると、本当に癌だと信じて亡くなる人もいます。
これは、どちらも暗示効果や期待効果からなる人間の心理をついたものです。
人は、すぐに洗脳されます。
希望が失われると生命力も失われます。
だから、余命なんて軽々しく言うものではないし、言ってはいけないと思うのです。
たとえ、残り僅かかもしれないという見解でも、人の生体能力は千差万別です。
復活する可能性もゼロではありません。
医者は神様ではありません。
人の死を宣告する人でもありません。
人間の寿命
息子の心臓手術は生後2か月で、執刀医は神の手を持つと言われていた有名な医師でしたが、「僕はね、たまたま他の人より指先が器用なだけなんだよ」と、謙遜されていました。
そして、
人の寿命は誰にもわからない。
今、不慮の事故で亡くなることもある。
障害を持って生まれても、長生きする人もいる。
死は誰にもわからないし、誰にも決められない。
執刀医のこの言葉が、今も忘れられません。